【−1】渋谷の飲食店で


 <文章> 0  <体験> −1   <得点> −1


 いかんせんネタが古い。
 いや、勿論昔だ、ということではなくありふれている、ということ。
 しかも何度も書いているけれど、この大会はかなりの怪談好き、確か加藤氏が命名された
「怪談ジャンキー」たちが集っているところ。
 凡百の怪談でも駄目なところへ、おそらく雑誌の投稿作品でも採用は覚束ないような
見慣れたしかもか弱い怪異では読み手を驚かすことも感じ入らせることも出来ない。
 当事者にとって相当に怖かったであろうことは想像に難くないけれど、第三者としてみると
この程度のことで騒がれてもなあ、というのが正直なところ。


 客席に戻っていったという男性はその後どうなったのだろうか。それともそう見えただけで
実際には席にいなかったのか。このあたりを突っ込んでいったらもう少し何とかなったかも
しれない。それでも水準以上にはなりそうもないが。