【−2】公園デビュー


 <文章> −1  <体験> +1  <母親> −2  <得点> −2


 この作品でも話の中心が怪談にはない。明らかに「人付き合いの難しさを語る」
エピソードとして作られている。
 だから思わぬ展開になってしまい慌てる体験者の様子や心情は見事に活写されて
いるのに対し、怪異はかなり添え物的な扱いしかされていない。
 また、子どももおらずただ座っている女性のことを「公園デビュー」という緊張の
場でいきなりするのも妙な気がする。普通なら関係ない、と思う筈。
 これはその後のエピソードが判っていて初めてあり得るやり取りのように思えて
ならない。
 冒頭の公園デビューの説明も今更要らない気はする。まあ誰が読むか判らないから、
というのはあるんだろうけど。


 この体験者(母子)にとっては怪異デビューでもあったのだろうか。
 対応として見慣れているようには感じられないし。