2007-03-01から1日間の記事一覧

【+5】逢魔

<文章> +2 <体験> +3 <得点> +5 刺された、というイメージだけを与えて回る霊、というよりここでは題通り魔の方が 良いか。 これは怖ろしく嫌な存在だ。 複数の人間が同時に(時間差で)体験していることで怪としては信憑性がかなり 高い。 表現…

【−6】気付いて

<文章> −3 <体験> −3 <得点> −6 部屋に引きこもった原因は別にあると思う。 手足のあざもこの内容では自傷行為では、という疑いの方が強く感じられる。 「携帯を見た」メールを読んだ、ということだろうか。 「何か忘れている」メールを読むことを…

【+2】左手

<文章> 0 <体験> +2 <得点> +2 怪の最中で「友達のイタズラ?いや、ホモの変質者?俺、姦られる?ていうか殺られる?」と ここまでおどける理由は何なのだろう。コメディタッチなのがここだけなので妙に浮いて しまっているし、これによって読み…

【−1】すいませ〜ん

<文章> 0 <体験> −1 <得点> −1 声だけかあ。 学校の怪談としてよくあるものの一つを大人が実際に体験した、ということか。 文章も怪も特に破綻はないものの怪の声と全く一緒でどうにも印象が薄い。 そのように特徴のない声であるなら、わざわざ記号…

【−6】拾い貧乏

<文章> −1 <体験> −3 <破綻> −2 <得点> −6 もう肝の部分で破綻していてお話にならない。 焼身自殺を撮って卒業制作、と言ったって当人が死んでしまっては意味がない。 問題はここではない。 この話では、卒業制作は写真か映画、以外にはあり得な…

【−3】あの映画

<文章> −1 <体験> −2 <得点> −3 前提として特定の作品を知っていることを必須にするのは、それが余程一般化している 場合に限る。 ここでは描写自体はしっかりしていることもあって怪の内容自体は特に問題なく 理解できる。 しかし、怪談好き=ゾン…

【−4】廃病院でのロケ

<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4 人影だけでこのCSに挑戦されるとはむしろかなりの強者であるかここのレベルを 根本的に理解していないかのいずれか、なわけもなく文章からしても全く水準レベルにも 遠く及ばない。 六行も延々とつながった文章を…

【0】様子見

<文章> 0 <体験> 0 <得点> 0 じわじわと怪が忍び寄ってきて、最後でスパークする。 怖い話ではある。 しかし二点納得がいかない。 まず母親を自殺にまで追い込んだ(かどうかは定かではないにしろ)霊が何故 しばらく何もしようとしなかったのか。…

【+4】目の前に……

<文章> +2 <体験> +2 <得点> +4 近年新たなジャンルとして開拓されつつあるH怪談。 そこに新たな素晴らしい事例が加わった。 冒頭怪現象をまとめてさらっと流し、しかもありがちでしょ、と括ってしまう。 自らハードルを高くしておいてさあ、ど…

【−5】細腕

<文章> −2 <体験> −3 <得点> −5 何だか典型的な怪談を読まされた気分だ。 しかもそのクライマックスをすぽんと落としてしまった形で。 この話では体験者が運転者であるにも関わらず、逃げる途中のことを覚えていないという。 女の子の首を絞めた跡…

【−2】ネイルの持ち主

<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2 一度きりではなく繰り返し出現しているようであること、しかも数が常に決まっていること、 などから偶然や人為的なものであることが考え難くはなっており、怪としての成立要件を ぎりぎり満たしそう、な一歩手前で取…

【+2】指輪

<文章> −1 <体験> +3 <得点> +2 おばあさんとの思い出からスタートするためほのぼのした話かと思いきや見事な不条理譚。 しかもずっしりと重く暗く怖い。 久々に読み応えのある、しかも好みの怪談を味合わせてもらえた。 しかし、その内容の素晴…

【+2】あっ

<文章> +1 <体験> +1 <得点> +2 一発怪談としては綺麗にまとまってはいるものの、怪異としてはやや弱い感じ。 しかも見えているものが今の描写ではぼかされているのでそれ程怖くはなく、 何故求めている相手にそれを告げられないのか判らない。 …

【−5】トリビア

<文章> −3 <体験> −2 <得点> −5 ピグモンを公園で見た、という体験の是非は「実話」怪談という前提なので問わないとして (突っ込みたい気も多々あるものの)、それを妖怪と断定する理由が全く判らない。 ピグモンはあくまでもピグモンであって、こ…

【−3】あたしの

<文章> −2 <体験> −1 <得点> −3 怪そのものは怖いし、何より霊と物の取り合いをする、というある種滑稽とも言える経験を した、という点がユニークである。 ただここではそれに「超」怖い話では定番の曰く付き商品というネタを付加(と言っても 創…

【−1】じぇんこ

<文章> +1 <体験> −2 <得点> −1 方言を適度に入れながらしかもじんわりとしたノスタルジーも感じさせる。 それだけで程良い味が出てしまう。何か卑怯な手に填められてしまう悔しさもあるものの やっぱりそうした文章を読むのは心地良く感じられる…

【−4】向かいの店舗

<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4 店というのは立地が大きく影響する。 一見どこも変わりないように見えてもちょっとしたことで人の動線から外れてしまい そこだけ何を出店しても続かずどんどんと変わっていってしまう。 そんな店はどこの商店街にも…

【−2】日常

<文章> −2 <体験> 0 <得点> −2 電車の中で人と霊が重なってしまう、という話は既に目新しくはない。 ただそれを日常的に見る、という話はあまり聞いたことがない、ような気がする。 ただ、残念ながらそういった新鮮さをこの作品は台無しにしてしま…

【−6】米袋の中身

<文章> −3 <体験> −3 <得点> −6 最初はちゃんと改行できていたのに、何故話に入っていったら出来なくなってしまったの だろう。 しかも内容もええっと‥‥‥‥。 鼠じゃないと決めつけたのは父の一言だけなのだろうか。何故母の鼠と思った、という意見…

【−1】超能力者

<文章> +2 <体験> −3 <得点> −1 評価が難しい。 なにせ怪談と超能力とは似て非なるもの(否似てもいないか)なので、同一軸で評価すべき ものでもないからだ。 文章としては読ませてくれ、一編の笑話としては見事に成立している。 しかし、オチを…

【+1】赤い手

<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1 「ケモノヅメ」というアニメを思い出させるところもあるけれど、なかなかに怖い話である。 ただ、最後の下りで体験者の悩みが何なのか判らなくなってしまった。 彼女の手が変化することに悩んでいる、というのなら…

【−5】夜、歩く

<文章> −3 <体験> −2 <得点> −5 人が亡くなると判る、というのは私が子供の頃からさんざん聞かされてきた「定番」の 不思議話であり、それだけでは最早稀少性はない。 さらに天井が鳴るだけ、というのではこちらも怪としては成立ぎりぎり(個人的に…

【−2】クロウリーの書

<文章> 0 <体験> −2 <得点> −2 魔術に関する本を読んでいたら眠ってしまってそれに関連する夢を見た、というだけの 話なので、これが黒魔術というものではないだろう。 本を読んだだけで(しかも理解も出来ずに)そんなに簡単に力を得られるなら誰…

【0】ウォータースライダー

<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0 思いがけず排水口に吸い込まれていく小人。ある種とんでもない光景なのだけれど何とも ユーモラスで想像するだけで楽しい。 しかし、文章にはやや難がある。 冒頭の台詞からいきなり体験談に入られてしまうと少々面…

【0】挟

<文章> −2 <体験> +2 <得点> 0 すみません、題名が変です。 これだけでは「きょう」もしくは「しょう」としか読めない。 シリーズとして漢字一文字に統一している、というのならあり得るけれど(某シリーズで 確かあったような)、ここはそういっ…

【−3】寂しい人形

<文章> −1 <体験> −2 <得点> −3 タイトルでこの話の核を明らかにしてしまっているので、後段人形の想いが伝わって きても(きたと思っても)既に驚きがない。 しかも写真を置いたからそれが元で不幸が起きた、と言うより不幸が起きてその原因を 人…

【−2】窓の外から

<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2 怪は必ずしも、否ほとんどの場合合理的なものではない。 何でこんなことがこの時にこの自分のところに、というケースが多々あることは 理解できる。 しかし、このケースではそれが重なり過ぎている。 外から呼ぶ声。…

【+1】我が家のルール

<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1 空中で首つりを再現されては気味が悪くて外には出られないだろう。 家の中からなら見えないのだろうか。 死んだ場所で繰り返し死に直す、という話なら何度も聞いているけれど、墓の上で、 しかも何もない空中でパフ…

【0】そら

<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0 「真昼間」については既に別の作品で触れたので繰り返してもくどいし、ここでは 主題になっているわけでもないのでさほどは気にならない(全く、ではない)。 ただ、怪に遭遇した時「死後硬直で」と書いたのはいただ…