2007-03-07から1日間の記事一覧

【−1】友達

<文章> −2 <体験> +1 <得点> −1 実話怪談の大会なので、「実体験です」は要らない。 本文も本当に「体験談」になっている。要は怪談になる前の原石のまま。 一見夢ネタか、と思わせておいて暗転させ、しかも現在進行形。 先の気になる「良い」話に…

【−1】満員トイレ

<文章> −2 <体験> +1 <得点> −1 途中までのんびりと動いていたエスカレータが突然三倍速になってしまったような、 ローのギアからすっ飛ばしてトップギアに入れられてしまったような、あまりの急展開に ついていけなかった。 というのも内容が突然…

【+1】対処法

<文章> +1 <体験> 0 <得点> +1 「超」怖い話やこの大会の多くの文章とは大分異質の文体である。 ただ、これもありかな、という気がする。かえって新鮮かも。 しかも途中の段落で「た」が続いてしまってややリズムを欠くものの、描写も 概ね適切で…

【+5】海が呼ぶ

<文章> +3 <体験> +2 <得点> +5 ネガティブなことばかり書き続けちょっと心が萎えかけていたところで、いきなり 凄い作品にぶち当たった。 さりげなく因縁話からスタートする。この段階では七人みさき含め似たような 話がないわけでもないのだけ…

【−6】わやわやわや

<文章> −3 <体験> −3 <得点> −6 前回大会で比較的一発怪談の評価が高かったせいか、今回挑戦者が急増している。 しかもレベルが圧倒的に落ちながら。 それは当然かもしれない。一発怪談を出来るようなネタも書ける人材も限られており、 そのかなり…

【−4】ポケット

<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4 ポケットから突き出てくる上、妙に親切な霊の登場。 折角のユニークな素材を、この作品も文章がぶち壊してしまっている。 とは言え、子細に見るとこの怪異というのも相当の矛盾を抱えており、信を措く能わず、 とい…

【−2】解体現場

<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2 怪の準備作業にえらく手間を掛けておきながら実際の怪異はわずか三行(長文による改行 除く)。 このビルの解体工事と同じでどうにも作業段取りが宜しくない。 そのために怪の印象はかなり薄く感じられてしまう。 冒…

【−3】水平に顔半分だけ

<文章> −2 <体験> −1 <得点> −3 題名を内容の一部とする、というのは読み手のさまざまな読み方に応えるものではない。 アンフェアである。 しかも「水平に」というのがどういう状態なのかさっぱり分らん。 「今の内に寝る事にする」一発怪談の投げ…

【−1】顔

<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1 またネタバレ題名か、と思ったらまさに顔がテーマのお話であり、その特異な顔の 描写によって題名にちゃんと応えている。 しかし、妖怪図鑑で似たものを発見しそれだったのかも、と一人で完結されてしまうと こちらと…

【−5】大福

<文章> −2 <体験> −3 <得点> −5 いくら何でも一家の中心となっていた人物の危篤の場で突然「大福が」などと言い出す 人物がいたとしてそれに「何大福」などと答える人間はいないだろう。 普通は「何言ってるの」「こんな時に馬鹿言うな」いやこんな…

【−4】白い顔

<文章> −2 <体験> −2 <得点> −4 これも既に書いたところではあるけれど、特定の作品を観ていないと面白さの判らない 作品は少なくとも一作品の内容・文章をもって評価する、というこの大会に応募すべきでは ない、と思う。 この作品ではさらにその…

【−1】ジェイムシーズ

<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1 ドッペルゲンガーも新出の素材ではないけれど、当人の前で問題行為を行なってしまう、 同時に複数現れる、といったユニークな面が多く興味深い。 ただ、文章が何を言わんとしているのか良く判らないところ、展開とし…

【−3】通訳の必要性

<文章> −2 <体験> −1 <得点> −3 題名から社内論文か稟議書か何かか、と思うような異質さを感じた。 そして、読んでみて、予想通り、というより以上に肝が怪談になく笑い話になって しまっている。 しかもこの程度のトラブルでは、身内は面白かった…

【−2】百物語その後

<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2 折角の怪が現れたのに本人にではなく奥さんの方に出てしまって残念、というのかと 思ったら、いざとなるとやっぱり否、というオチなのだろうか。そういったところの 感情面を全く書いていないのでよく判らない。 と…

【+1】万力

<文章> −1 <体験> +2 <得点> +1 マンションの自殺及び女性が関係あるのか無いのかは不明ながら、自転車ごとの 白昼金縛り+瞬間移動、となかなかの大技を決めてくれた。 ここまでやられるともうお手上げである。 ただ、文章が全体に硬く、その恐…

【−1】虹色

<文章> −1 <体験> 0 <得点> −1 これもまた解釈が難しい。 科学的にあり得ないことは間違いないけれど、それで否定してしまったら 怪談自体の否定にもなりかねない。 一方でブロッケン現象その他何か別のものの見間違いではないのか、という 疑いも…