2007-03-13から1日間の記事一覧

【+4】袖引き

<文章> +2 <体験> +2 <得点> +4 見事に素敵な最悪の話である。 語り口もうまく、相当に長い話なのにそれを感じさせない。内容があって長い話は 歓迎、というのもあるけれど。 しかも題名がどこにも絡まないまま主要部分が終わってしまったか、と…

【0】温もり

<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0 体験者と親友の間の繋がりが何も語られずいきなり落ち込んでしまうので、読み手は ついていけない。これは全編を通じて大事な要素なのだから前置きが長くなるから、と いう理由で端折ってしまって良いところではない…

【+2】肝だめし

<文章> +1 <体験> +1 <得点> +2 途中までは典型的な恐怖スポット怪談展開なので食傷気味な気持ちで読み進めた。 全員の病気も寒かったらしいから確かに風邪もあり得るし、結局「見える」人が 一人で騒いでいただけだったので。 ただ、オチの話は…

【0】このやろ

<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0 一発怪談としてはテンポも良いし冷静になって考えると結構怖い事例だし、でも 笑える話だし、ということで好印象。 文章がもう少し良ければね。 最早繰り返し繰り返しになるけれど、一発怪談の場合には文章、文字、…

【−2】運命の赤い糸

<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2 「この人は生きていない」道端に女性が立っているだけで何の説明もなく こう断言されても、素直には従えない。 後段この女性が確かに霊的なものであるのは確かめられるのだけれど、ここでも ちょっとでも良いから何…

【+4】二階

<文章> +2 <体験> +2 <得点> +4 天井に正座する三人組。ありそうで聞いたことない霊の有り様だ。 霊の姿をしっかりと語ってくれ、その時の体験者の心情もよく判るし、見つめる霊との 緊迫した空気、停止する時間までも感じさせてくれる。 その体…

【0】掃除機

<文章> +1 <体験> −1 <得点> 0 文章に関しては、若者らしい語り口をうまく取り入れながら、ストーリーとしては 簡潔に手際良く引き込んでくれる。意外と老練の技を感じる。別に年を取っている、と いう意味ではないので、念のため。 ただ、ネタの…

【+1】田臼

<文章> 0 <体験> +1 <得点> +1 これも折角の題材なのに惜しい感じだ。 それなりのノスタルジー、とは言ってももう昭和も終わり近くだからむしろ世はバブル準備期に なっている筈なんだろうけど、そんなのんびりした空気が支配している。 だからこ…

【+1】お気に入り

<文章> −1 <体験> +2 <得点> +1 何人もに目撃されながらそれ程怖れられず、それどころかスタンドにとってプラスにさえ なってしまう、という特異なそして人情味ある霊の存在だ。 怪談なのに読後感が爽やか、という得難いものでもある。 ただ、文…

【0】潜伏期間

<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0 人数の符合のせいか何だか七人みさきを思い出した。内容的には大分違うのだけれど。 怖ろしい話の筈なのに、何故かそれが迫ってこない。 やはりこの7人が特に禁忌を犯した、という風に見えないせいだろう。 「千人…

【−2】見知らぬ連れ

<文章> −1 <体験> −1 <得点> −2 謎の男に関しては、単なる変な奴であるか怪異である過去の作品からは判断できない。 目の前で忽然と消えたわけでもないし、この作品から判断する限り直前まで電話が かかっていたのに通じなくなったわけでもないのだ…

【0】年末の決意

<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0 それなりに怖い体験な筈なのに、何だかのんびりとしてしまって印象が残らない。 やはり著者が見えない、というよりもそこで起きているとんでもない現象への 反応や対応が鈍いことに起因しているのだろう。 特に明ら…

【−3】白い足

<文章> 0 <体験> 0 <確認> −3 <得点> −3 これだけ種々に書かれているのだから、応募者はもういい加減「見える」発言を 止めようよ。あえてそこで勝負したい方を除き。 まあ、今回は「見えない」方らしいけど。 この作品にはそれが怪であるために…

【+3】のっそり

<文章> +2 <体験> +1 <得点> +3 怪異としては黒い奴がいて消えてしまっただけなので小粒。 文章が優れているので結構読ませてくれた。 ただ、その分かえって怪のレベルを超えてしまっており物足りなさが募る。 「幾分薄くなった闇の中で、より濃…

【0】自動販売機

<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0 結構奇妙な話であり、この場合全体のややコミカルなトーンが内容にマッチしている。 お互いに鼻を鳴らして消えていく、とはどういういきさつがあったのだろう。 但し、文章はやたらと読点が多く、しかもそれが時折間…

【0】我が子

<文章> −1 <体験> +1 <得点> 0 こちらの読解力不足か、肝心なところが想像できない。 「蔓のように伸びた黄色い繊維の束が数本」これがどんな形でどの位の 太さなのか。 しかもそれが伸びていって手を覆う、とあるけれど、それは手をぐるぐる 巻に…